2008年07月09日

都立中高一貫校の授業

 都立中高一貫校の授業は、学校によって差があるといわれているが、共通する点は「私立並みのカリキュラム」をこなしているという点である。

それでは、私立並みのカリキュラムとはどのようなものだろうか?
まず、使用する教科書が違う。
教科書には文部科学省が制定している「検定教科書」があり、
義務教育の間は無償で支給される。
都立中高一貫校では、この「検定教科書」とは別に
「副教材」という名目で私立と同様の教科書を使っているところが多い。

数学  「体系数学」
英語  「プログレス」「バードランド」
理科や社会も同様だと聞く。

そして、事実上は「副教材」を主な教材として授業は進められる。
多くの公立中高一貫校が、5年次(高校2年生)までに高校のカリキュラムを終わらせるという

私立中学に入学する子供達は、ある程度のボリュームの中学受験の勉強をしてきて子の副教材に取り組むことが前提だが、公立中高一貫校では、私立中学の準備をしっかりしてきた生徒と公立対策のみ合格した生徒が共に学ぶ。

公立中高一貫対策のみで合格した生徒は、学校の絵本のような算数から、文字も細かくあつい「体系数学」の教科書にいきなり取り組む必要が出てくる。(体系数学の問題集は、書店で見ることができる。)

英語の場合には、ほとんどがスタートラインが同じなので、問題なく進むであろうが、数学は、私立中学であってもかなりの生徒が苦戦することも多い。
 
このような状況から、公立中高一貫校では、スタートのレベルが違う生徒が「私立並み」といわれる授業を受けるため、入学当初は理解度にかなり差が出てくることはどうしても仕方のないことである。
 
 これに対して、学校は「補習」を設けるなどの対策をしている。
授業さえしっかりと聞いて、わからない点をその都度解決をしてゆけば、本来能力のある子たちなので、落ちこぼれてどうにもならないなどということはないだろう。

 しかし、難しさに躓いてしまうと高校受験のない6年間で盤回する機会を逸してしまうこともある。
これは、公立・私立を問わず、中高一貫教育の闇の一つである。

親は、この部分に気をつけ「合格」に安心することなく
「自分の子どもがきちんとついてゆけているのかどうか?」に気を配るべきである。

 入学する学生の背景が大きく違うため、学校が出す課題に対しても取り組みや負担感はかなり違ってくる。
掲示板で「本当に大変で毎日寝るのが遅くなり、土日は一日中勉強をしている」「家は勉強をしているのを見たことがありません」といった発言があった。同じ学校のようである。

どちらの意見も体験や実感として正しいだろう。
「早すぎる・ボリュームが多過ぎる」『ちょうどいい』
これは個人によって感じ方はまったく違うし、違ってよいものだ。
入学前の学習環境が多様であり、感じ方が違うのは当然である。

 
 いずれ、国私立のように背景もそれほど大きく違わない学生が入学するようになるであろうが、現在は実に多様な学生が入学しているはずである。

 極少ないが「大学には行かせない」という親もいる。
これは私立の中高一貫とは大きく違う部分かも知れない。

 一部、学力別クラスも実施しているということであるが、
学校側の対応は未だ試行錯誤であろう

 これを魅力と感じるか不安と感じるか
学校に求めるだけではなく「公立中高一貫校の授業は進度が早く、学習量はかなり多い」ということを踏まえて受検をすべきである。

 入学前は「合格すること」に気をとられがちだが、入学後は6年間という長い時間を子どもがその学校で過ごすのだということをしっかりと一緒に考えるのは親の役割である。
しっかりとしたビジョンを持って進学するのであれば、公立中高一貫校は、それに見合った充実した授業と環境を提供してくれる。
 
posted by Koritu at 14:33 | 東京 曇り | Comment(0) | TrackBack(0) | 都立中高一貫校 入学後
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